シンギングボウルのルーツを訪ねて その11

チベット僧の手

 

シンギングボウルのルーツを訪ねて

 

いよいよ旅も終わりに近づきました。
チベット仏教徒の聖地・ボダナートをふたたび訪ねます。

 

 

チベット仏教の寺院でプジャ(儀式)に参拝☆

 

カギュ派の寺院では毎日15:30からプジャ(供養の儀式)がある、と聞き、
一般参拝できるかな~できたらいいな~、と期待しつつ、
早めにボダナートに到着しましたところ。

手前の寺院(たぶんサキャ派)から、にぎやかな音楽と読経の声が・・・!

 

プジャやってる~!!!!

 

チベット寺院

 

しかも、外国人観光客がふつうに参拝してるし、
読経中のお坊さんの顔のすぐ横で、
バズーカみたいなカメラ構えてるし!(ぶったまげ☆)

 

チベット僧

 

それでも、お坊さん、全然気にせず、
いや、めっちゃ気になってたのかもしれないけど、
「集中力を切らさない、これも修行・・・!」
とばかりの、よどみない読経(笑)

すごいな~(笑)

 

チベット僧

 

シンギングボウルって、当たり前のようですが、
シンギング(singing:歌う)ボウル(bowl:器)なんです。
(「ボール」じゃないのよ、それじゃ「歌う球」になっちゃう・笑)

 

ボウルのふちをスティックでこすると、
まるでボウルそのものが歌っているような、
その音は、お坊さんたちの読経の声のような、
そんなふうに聴こえます。

日本でも、チベットのお坊さんが読経するのを聴いたことがあるんだけど、
その時はおひとりだったの。

大勢のお坊さんの読経をナマで、
しかもこんな至近距離で聴くのは、はじめて。

早口の低い声が、幾重にも重なって、
耳に心地よく、いつまででも聴いたい感じ^^

 

 

いや~、聴けてよかったね~すごい偶然だね~仏さまに呼ばれたね~って(笑)
その後は興奮しながら、街を散策。

ちかこさんに教えていただいたシンギングボウルのお店は
ヨーロッパの方が先生をしていて、
ドレミファソラシドの音階がある(驚)

また、スクールがあると聞いていたシンギングボウル演奏者のお店は
ショップだけの感じでした。

 

 

「シンギングボウルとは?」 ・・・ 旅の終わりに

 

プジャにシンギングボウルが使われることはなくて、
むしろお坊さんたちが瞑想に使うものだと聞いているので、
「シンギングボウルはチベット仏教の法具」と、
正確には言い切れません。

シンギングボウル自体は紀元前からあるものだそうなので、
8世紀に、チベットに仏教が伝わった折、
仏教の様式の中には取り入れられずに、こぼれてしまったのでは?
と考えています。

それでも、歴史のどこかで消滅せずに、現代まで続いているのですから、
やはり何らかの効果価値癒しの力があるのでしょう。

 

1970年代に、ヨーロッパの人たちの間でエヴェレスト登山が流行したことから、
チベットの文化がヨーロッパの人の目に留まり、世界に広がっていく過程で、
西洋のセラピーと結びついたり、
インドのヨガと相性がよかったり、
ヒッピー文化の中に取り入れられたり、
さまざまに展開しているため、
かえって「シンギングボウルとは?」という本質や全体像が見えにくいのかも。

それに加えて、「チベット=神秘的」というイメージがついてまわる上に
日本ではシンギングボウルの情報がとても少なくて・・・

 

わたしがはじめてシンギングボウルに触れた時も
「シンギングボウルって、つまり、何?」って(笑)
あちこち迷走したものでした(笑)

同じように「知りたい!」と思っている方に
なにか1つでも参考になるような旅行記になっていましたら幸いです^^

 

答えが見つかるまで、や、見つかっても(笑)
またネパールに行きたいな~♪

 

 

長い記事におつきあいくださいまして、
ありがとうございました♪♪

 

 

 

 

プロフィール

シンギングボウル・インストラクター 奥沢侑生(おくさわゆきお)

 

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