最後の言葉

こんな日は、晴れてよかった

 

月曜の夜から火曜にかけて、
えらい雨風でしたね。
まるで、春の大嵐☆

その未明に、同居の姑が息を引き取りました。

一緒に家に帰ってきた途端に、嵐がやんで、
「ものすごい涙雨だったね~」と、
家族でびっくりしました。

 

 

彼女の名前は愛幸(あいこ)お母ちゃん。

わたしの芝居もシンギングボウルをやると言った時も、
変わらず ずーっと応援してくれました。

 

舞台をやる時は、
仕込みの日のおにぎりを人数分 作ってくれて、
「20名分のおにぎりなんて、何合炊いたらいいかわからん」
と文句を言っていました。

若い頃、紳士服の仕立て屋さんだったので、
衣装やら小道具やらを縫ってくれました。
松竹の小道具さんが見にきて、「あれはプロの仕事だね」と
ほめてくれたこともありました。

わたしからシンギングボウルを買ってくれた方は、わたしの友達なんだから、
ボウルの座布団をプレゼントしたい、と言ってくれて、
せっせと縫ってくれていました。

 

 

愛幸さん

 

↑ 完全にプライベートな写真ですが(爆)
「しわくちゃな顔を残したくない」と言って(笑)
写真に撮られたがりませんでした。

そのくせ、自分は携帯に花の写真をいっぱい撮っていました。
花が大好きだったんだよね。

 

 

嫁と姑の仲だったけど、
実の娘と間違われるくらい、
仲がよかった。

肺が悪いと知ってからは、
毎晩 背中にシンギングボウルを乗せて鳴らしたりもした。
「気持ちいい、ありがとう」と言ってくれてもいました。

 

 

検査入院と聞いていて、
それが入院1週間で息を引き取るなんて、
全然考えていなかった。

最後の言葉は、「おやすみ、また明日」でした。

それは、毎晩 リビングで一緒にテレビを見て、
そろそろ部屋に引き取るかという時のあいさつでした。

 

 

すごく仲が良かったから、
突然に彼女がいなくなって、いま、とても悲しいです。

 

「お母ちゃん、ありがとう」と伝えた。
でも、本当は「大好き」と伝えればよかった。

今度また会えた時には「大好き」と、絶対に伝えようと思っています。

 

 

長い間、お疲れさまでした。
ゆっくりおやすみ、
また明日ね。

 

 

 

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