シンギングボウルに限らず、
ひとのからだに触れるセラピストさんの中には、
「もらっちゃう」っていう方が多い。
クライアントさんの悲しみやつらさや、
そういったネガティブなエネルギーを「もらっちゃ」って、
自分のからだがしんどくなってしまう、といったような。
また、わたし、若干エンパス気味なので(^^;;;
そのせいなのか、イヤ~な空気を「もらって」帰って来ちゃって
うわー、なんで、今日はこんなに背中がつらいのー=3
ってなる時もあったり(笑)
「もらっちゃう」って何だろう?
どうしたら防げるだろう?
どうしたら抜けれるだろう?
「もらっちゃう」という仕組み
念が飛んできているの、
エンパスだから仕方ないの、
知らない間にチャネリングしちゃうの、
とか、言う方もいますが(笑)
わたしは、これ、
ミラー・ニューロンのしわざ、
と思っています。
脳の中には、他人の表情筋をコピーするっていう細胞があって、
この仕組みを使って、赤ちゃんはお母さんの表情をコピーするのね、
で、「あ、この表情の時はこんな感情なのね」って共感を学習するんですが、
ミラー・ニューロンが働くと、
たとえ見た目はお母さんとまったく同じ表情になっていなくても、
赤ちゃんの表情筋には、同じ表情を作るための微細な電流が流れます。
わたしは、これ、表情筋だけじゃなくて、
全身の筋肉で起こるんだと思っていて、
だから、たとえば、イチロー選手がバッターボックスに立った時、
見ているわたしたちも、同じように腕に力が入ったりしてるんじゃないかな(笑)
一流アスリートの感覚を追体験できるから、
それで、スポーツ観戦って、おもしろいんじゃないかな♪
ミラー・ニューロンが働いてくれるから、
わたしたちは、他人に共感できるし、
同情も感動もできるし、
微妙な空気も読める(笑)
共同生活が送れるようになっている。
でも、ミラー・ニューロンって、からだの反応だから、
意識的に「あ、真似しよう」と思わなくても、
勝手に発動してしまうんだと思うの。
エンパス、HSP、敏感体質
他人の気持ちや感情がわかりすぎちゃって、
自分のコントロールが効かない状態になりがちな人を
「エンパス」「敏感体質」なんて、呼んでいましたが、
いまは「HSP(Highly Sensitive Person)」という基準も生まれているようですね。
いずれにしても、わたしは、ミラー・ニューロンが勝手に働いてしまい、
コピー情報が、脳やからだの処理能力をオーバーして
自分自身でコントロールが効かなくなってしまった状態、
痛みやしんどさとして現れてしまった状態、
と理解しています。
ミラー・ニューロンと潜在意識の関係
コントロールが効かなくなったわけではないけど、
「あ、これ、ミラー・ニューロンが勝手に発動してるな」と感じた、
わたしの経験・体験をお話すると(笑)
わたし、長いこと舞台女優をやっていました。
そりゃもう、養成所の頃から
「役に共感しろ」
「相手に共感しろ」
「観客に共感しろ」って(笑)
ミラー・ニューロンを鍛えまくり(笑)
身体訓練の一環で、
日舞もクラシック・バレエもやりましたから、
先生のお手本をいかにコピーするか、
からだのコピー能力も鍛えまくり(笑)
どんどんミラー・ニューロンの働かせ方が上手くなるし、
逆に、筋肉や内臓など、からだからの情報も
キャッチしやすくなっていく。
役者の稽古って、エンパスのトレーニングなんじゃ?
と思った時期もあるくらい(笑)
そのせいなのか、
ちょっとおもしろい体験もしました。
10人くらい集まった、あるワークショップで、
先生がカウンセリングのデモンストレーションをやる、と。
で、クライアント役の志願者を「キネシオロジー(筋肉反射)」を使って選ぶ、と(驚)
しかも、わたしの筋肉で!(笑)
わたしが、こころの中で、ひとりひとりのことを思い浮かべると
先生がわたしの筋肉の反射を確認して、
「いまみんなの前で悩みを開示してもいい」
「いまこの悩みは切実なので、すぐに解放してもらいたい」
という、対象者がわかる、というの。
なんで、わかるの~?!
え~、不思議~!!
という声で、会場は満たされましたが(笑)
でも、その時ふと思ったのよね。
もしかしたら、意識したものも意識しなかったものも、
お天気の良し悪しも、雑音の1つ1つも、すれ違った人のことさえも、
わたしたちのからだには、膨大なコピーデータが蓄積されていて、
それが「潜在意識」とか「集合意識」とか呼ばれているものの正体なんじゃないのか。
ワークショップの会場にいた10人の、表情もからだも、
わたしたちは互いにコピーしあっていて、
意識下では、「あ、この人のこの感じ、悩んでるわ~」って
もうわかっていたんじゃないのか。
それが筋肉反射の答えとして出てきただけじゃないのか。
もしかしたら、わたしたちは、ミラー・ニューロンを使って、
日々、膨大なデータを、お互いに交換しあっているのかもしれないな~・・・
「もらっちゃう」を予防する
まとめると、
「もらっちゃう」仕組みは、ミラー・ニューロンが働いて
相手の表情やからだを、意識しないで・勝手にコピーしてしまうから。
意識しないで、ってところがミソで(笑)
「あ、わたし、ミラー・ニューロンが働いているな」って意識するだけで、
かなり違います(笑)
あとはね、
シンギングボウルのトリートメントをする前と後で、
わたしは必ずティンシャを鳴らします。
トリートメントの間は、クライアントさんのおからだの調子を、
音の響き方を通して、注意深く聴きます。
そのためにはミラー・ニューロンがオンになっていた方がよいんだけど、
終了の合図に、ティンシャを鳴らすことで、
クライアントさんにとっては、覚醒のタイミングに、
セラピストにとっては、ミラー・ニューロンのスイッチをオフにして
自分に戻ってくるタイミングになります。
ティンシャを鳴らすって、
きっと日常生活でも使えますよ♪
わたし、これで、だいぶ
「わけわかんないけど、しんどいわ~」
って状態がなくなりました(笑)
「ティンシャが鳴ったら、自分自身に戻るタイミング」って
何度も成功体験をくり返すことで、
自分の潜在意識に書き込まれているのかもね。
そういう「儀式」みたいなものを1つ持っていると、
「もらっちゃう」って現象はかなり防げるんじゃないか、
と思っています^^
シンギングボウル・インストラクター 奥沢侑生(おくさわゆきお)
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