見せてもいいんだ、それを学ぶ時間だったんだ

公演「夜叉ヶ池」

6月のシンギングボウル演奏&リーディング公演
おかげさまで、無事に終演しました。
ありがとうございました♪

完全燃焼しました~(笑)

ぼちぼちと日常に戻ってまいります(笑)

ギャラリーゆうど

会場のギャラリーゆうどは、昭和初期に建てられたという、
雰囲気のある一軒家。

そこで、大正時代の戯曲、泉鏡花の「夜叉ヶ池」を上演しました。

今回は、演劇・お芝居ではなくて、
リーディングと言って、台本を手に持って演じる方法を選びました。

これね、すごい難しいんです(笑)

台本見ながらだったら、簡単なんじゃないの?と思うかもしれませんが、

ひとって、視覚情報がコミュニケーションの9割を占めるんです。
言葉以外に、視線やまばたき、仕草やアイコンタクトなどで
相手がどんな気持ちなのかを瞬時に判断しているのね。

それなのに、台本に視線を落としたままだったら、
コミュニケーションがとれないわけだから、
それを埋めていかなくてはならない。
または、あえて視線を封じる意味を持たせないといけない(笑)

稽古場で四苦八苦している最中、
大好きだったお姑さんが急死して(涙)
もう、プライベートでも四苦八苦(もはや・笑)

にっちもさっちも行かなくて、煮詰まって、
でも絶対に・絶対にいい作品にしたくて、
「どうしたらいいんだよぅ、うえーん」って
稽古場の床に突っ伏して、バタ足しました(笑)

公演「夜叉ヶ池」稽古風景

そしたら、役者もスタッフもね、
「わかった! なんとかしよう!!」って、
アイディアを出し合ってくれたり、
遅くまで話し合って、新しい解釈を試みてくれたり、
本番まであと数日って迫っているのに、

本当に全員で力を合わせて仕上げてくれたのね。

それって、本番の空気に現れるんだよね。

もうね、これまで見たこともないような、
とても団結感・一体感のある、愛にあふれた、あたたかな作品になりました^^

だって、お客さまが帰る時、
みんなキラキラした表情になってたもん(笑)

ああ、もう、もう、感謝~!!(愛)

公演「夜叉ヶ池」

公演が終わって、もうすぐ1ト月になろうとしているわけだけど、
いま振り返って考えたら、
もしかしたら、この「バタ足」が必要だったから、
わたしは苦しんで苦しんで、苦しんだのかもしれない、
って思ってる。

いままでのわたしだったら、

「演出ができないって言うなんてNG」
「組織のトップが泣き言いってどうするの」
「仕事なんだから、お客さまには関係ないんだから、
 プライベートでどんなにつらくても、笑顔でいるのがプロ」

って踏ん張っちゃったと思う。

そうやって、ひとりで抱え込んで、
苦しみも涙もしんどさも、他人には見せないで来た。

でも、もういいんだ。
見せていいんだ。

見せたら、みんなが協力してくれるんだ。

そしたら、ひとりでやっていた時より、
もっと素敵な・大きな作品にできるんだ。

それを学ぶための時間だったのかな、
って、いまでは思うんだ^^

公演「夜叉ヶ池」

公演についてはさ、
ここで全部を語りつくせるものではないので(笑)
お会いした折にでも、またゆっくりおしゃべりしますが(笑)

お忙しい中、公演を見にきてくださった方、
遠くからエールを送ってくださった方、
支えてくれたスタッフのみんな、
一緒に修羅場をくぐってくれた役者のみんな(笑)

ホントに、ホントに、ありがとう~!

 

プロフィール

シンギングボウル・インストラクター 奥沢侑生(おくさわゆきお)

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